交通事故―後遺障害等級獲得マニュアル
宮尾 一郎

定価: ¥ 15,750
販売価格: ¥ 15,750
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発売日: 2005-03
発売元: かもがわ出版
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この本を書いているNPOの方々を悪く言われている方がいるようで確かに人それぞれ感じ方はあり、人の命をお金に換算するのかと思う人もいるかもしれないが、実際交通事故に会いこの方たちにお世話になっているひとりとして一言言わせて頂きます。
まず私たち被害者は突然事故にあってしまって体は悪くするわ、保険屋は対応は悪いわ、しかし自分に保険の知識もないのに次から次に色んな同意書などの書類保険会社から送られてくるわで、うつ病になる人も多いです。保険屋は膨大な知識を持ち合わせているにも関わらず私たち被害者の知識と言えば誰かから聞いたような不確かな断片的な知識しかないですから、圧倒的に不利です。しかしこの本やこの本を書いたNPOの方々のHPでは色んな保険の知識がかかれており、私にとってはまさにただひとつの頼れる存在でした。色んな知識を身につけた上で保険屋さんと対応すれば何もいらいらせず冷静になれ感情的にならないためかえって心穏やかに過ごせました。確かにお金で全てを解決するのかと思われる方もいるかもしれませんが、こちらのNPOはきちんと治療先の紹介まで紹介して下さるんです。私たち被害者にとっては適当な治療先で漫然と治療していては体は一向に良くならないどころか、実際つらいのに「精神的なもの」でやぶ医者では済まされてしまうんです。実際に診断力のある医者を探すと言うのはとても大変なことで、私はこちらのNPOで紹介していただいた病院できちんと診断が下され大変良かったと思います。こちらの方々がこの本や、HP上で無料で膨大な資料を公開して下さっていることがどれだけ役に立ったことか。泣き寝入りせずにすみましたし、いかに保険会社と闘うかがわかりましたから。
ちなみにこちらのNPOはお医者さんではなく、元々保険会社に勤めていた方が、実際自分が交通事故にあって被害者にとってどれだけ保険会社がでたらめか実感なさり、会社をお辞めになられて、ほとんど儲けもないのに交通事故被害者のために日夜奮闘なさっているんです。勿論交通事故関係の後遺症などの医学論文なども勉強なされています。下手な弁護士や行政書士、医師より知識はあるし、交通事故の相談も他の弁護士や行政書士に相談することを考えたならとても良心的な価格でかつ適切なアドバイスを下さいますよ。そんな方々の書いた本だからそんじょそこらの本よりはるかにどうすれば良いのかが分かると思います。

交通事故被害者の多くは、程度の差はあれ後遺症に苦しんでいる。医学の発達で死亡者こそ減少したが、逆に多くの障害を抱えて生き残る被害者も少なくない。そういう、まさに「被害者」を救済する手ほどき本の類であるべきにもかかわらず、本書には違和感を覚えるのは何故だろう?
タイトルの「獲得」にせよ「マニュアル」にせよ、失われた人身人命を、如何にして高額の金銭と交換するかという手ほどき的な臭いがする。損保の払い渋りに対抗するため、現実的に、手段や知識が必要だということに異論はない。しかし、タイトルだけならまだしも、文中や筆者のウェブサイトで感じる「....と言い切ってしまえ」や「所詮は....な連中」といった相手を卑下した表現に、どうも嫌味を感じてしまう。私の主観だろうか?
筆者の主催するNPOは、一部では疑惑や憶測が飛び交っているようだし、ウェブサイトを一読すれば、その「金取ってなんぼ」な姿勢は明白だ。看護師にはストッキングを贈れだの、医者にはこういう風に取り入れだの、手練手管の限りが紹介されており、交通事故被害を機に一財を築こうという人にとっては、全く心強い。
しかし、筆者のバックボーンが全く見えないことは大いに疑問だ。書籍の額からしても、このレベルの書籍となれば、執筆者はそれなりに医学や科学、あるいは法律学の世界に通じる者だと思うが、論文DBをあたってみても、筆者が筆頭著者の医学論文や法律学論文は皆無だ。
単純に知識を得るためだけなら、ゲームの「●●攻略ブック」的な意味合いで、読んでみてもいいだろう。しかし本書を読んで、著者(とそのNPO)に縋ろうという気持ちには、私はなれない。
医学系の資料を一々集めるよりは、手間と紙代、印刷代が節約できる点で、★1つ。被害者になったら読むべき!
交通事故で被災し後遺症が残った場合は浮かばれない事が多い。
犯罪被害者もそうかもしれないが、交通事故の場合は双方に過失が認められることが多いので、重度に被災した側はより暗澹とした状況に陥る事が多いようにおもう。
そんなときにきっと頼りになるのが本書だ。
NPO法人で相談に乗ってきた著者の経験からそれらを網羅し、提出書類や申請書の書き方から書式まで紹介されている。
本書は高価であるし必要なければそれに越した事はないが、もし後遺症で困ることがあればNPO法人ともども頼りになるはずである。